野良猫氏の「ウソにウソを積み重ねる」メソッド


野良猫氏の「シラを切り通す」メソッドの続編。
野良猫氏は以下のように、自分の「ウソ」がたいした問題ではないかのように抗弁している。

また「南京事件笠原十九司)」の件についても、さして重要な問題ではありません。国民党軍が退却に際して焦土戦術を行った事が確認できれば充分だからです。

しかし、これはウソを糊塗するウソである。
論点は「焦土作戦が行われたか否か」ではなく、「南京城外は無人だったか否か」だった。



議論は以下のような流れだった。まずAPEMAN氏。
http://homepage.mac.com/biogon_21/iblog/B1604743443/C1028182794/E530740937/index.html

APEMAN

東京裁判はもとより、野良猫さんが言及している南京裁判(南京軍事法廷)での有罪判決においても、虐殺や略奪、放火、強姦などが行なわれたのは「南京市各地区」および「中華門外〔つまり城外。引用者〕の花神廟・宝塔橋・石観音・下関の草鞋峡などの箇所」などとされています。
したがって、「30万人虐殺」が不可能であると主張したいのなら、安全区の人口を問題にしてもなんにもならないのです。南京事件の被害規模を推定する際にベースにすべきなのは、城内のうち安全区の外、および城外にどれくらいの中国人(軍民あわせて)がいたか、なのです。それゆえ、「人口が20万人しかいないところで30万人殺せるはずがない」という主張は、たとえ「虐殺の規模は30万人もなかった」という結論が正しいとしても、論証としてはまったくデタラメであり、デマゴギーとしかいいようがありません。

http://ch.kitaguni.tv/u/6508/%c0%ef%c1%e8%c0%d5%c7%a4/%c6%ee%b5%fe%bb%f6%b7%ef/0000296061.html

野良猫

いいえ、南京攻略戦に入る前の段階で国民党軍による「清野作戦」が実施され、南京城外の半径16キロを焼き払ってしまっています。ですから、当該地区に住民は残っていません。

その根拠として、

野良猫

「南京城外の半径16キロを焼き払ってしまっています」
そう書いているのは「南京事件(笠原十九司)P.120」ですよ。


つまり焼け野原だから無人だよ、と述べていた。
しかし先述のとおり、笠原「南京事件」は「半径16キロ」全てが焼け野原、とは書かれていない。*1



野良猫氏が「ウソ」を根拠に「焼け野原だから無人」説を主張し、そしてウソを指摘された後もシラを切り通したプロセスは前回紹介のとおり。これに対し、

また「南京事件笠原十九司)」の件についても、さして重要な問題ではありません。国民党軍が退却に際して焦土戦術を行った事が確認できれば充分だからです。

などと、論点が「城外は無人だったか否か」ではなかったかのように述べるのは、ウソにウソを積み重ねる発言でしかない。


こういう野良猫氏の醜態はこの1年で幾度となく指摘されてきたのだが、本人には改める意思はないのだろう。
個人的にはかわいそうに思えるのだが、かといって議論のお相手をする気にはなれない。
人生は短い。議論するなら、できたら常習性のウソつきでない人と議論してすごしたい。

*1:ちなみに議論中にberry氏が紹介しているとおり、 田中正明(否定派の代表的人物)「南京事件の総括」ですら 「下関(シャーカン)から北へ1.8キロの所に宝塔橋街(ほうとうきょうがい)という町がある。この街の保国寺には、6、7千人の難民が蝟集していた。」 「14日、砲艦比良は下関下流1浬(カイリ)の中興碼頭(まとう)に停泊し、宝塔橋街の状況調査に任じた。」 「比良の艦長土井申二中佐(千葉県松戸市在住)は自ら願い出て該地区の整備確保に任じた。」 「この町の中ごろに紅卍字会の前記の保国寺難民区があり、数千人の難民と約2万人の市民は不安に脅えていた」と述べている。つまり城外は全て焼け野原でもなければ、無人でもなかったのである